南天放浪記 その2

初日の夜、まずはリニア彗星を撮影。肉眼でもはっきりと確認ができるが、短い尾がかすかに解る程度。しかし双眼鏡では素晴らしい眺め。ダストの尾に加え、イオンテイルが美しい。写真ではそれがよりくっきりと写っていた。ちなみにこの写真は翌日の新聞をでっかく飾ることとなる、はず、、だったが、メインの彗星写真は小さく、そして記念写真が大きく掲載されてしまった。モーテルのご主人が新聞社に売り込んでくれたのである。このことを掲示板に記載したら読みたいと言う人が、、、大きなデータですが、こちらに置きました。

ここで、私が持っていった機材をご紹介。赤道儀はケンコーのスカイメモ。これと専用の三脚。三脚をカメラ用で代用しようかとも考えたが、慣れない南天での軸合わせ。やはり少々重たくとも専用のほうが絶対に使いやすいということで持参。カメラはいつものKiss Digital 赤外カットバージョン、これにstorn氏から拝借してきたオリジナルのkiss digital。レンズはシグマの8mm 15mm 魚眼レンズ・同じくシグマの28mm(出発前にネットで1万円で購入)・ニコンの50mmと180mm・キャノンの購入したばかりの85mmレンズ、以上の5本。この中、一番よく使ったのは専用レンズということもあるが、85mm。若干の色収差はあるが、きめ細かな解像度で好きなレンズの1本になりそう。

さて、本題の星空であるが、南天で見る星座が解らない。あの星は何だ? 暫し考えて、アークトゥルスだ〜! あれっ? ヘラクレスの星座がたどれないぞ!? 南半球で見る星空ってのは上下が逆転。それは解っているにも関わらず、星空を理解するのには時間が掛かりすぎる。いまだにさそり座が横たわって昇ってきた姿に理解できない私である。南天近くにはマゼラン星雲が雲のように浮かんでいる。時期的に低い位置で残念ではあったが、それでも望遠鏡で見る大マゼラン、これは眺めていて飽きさせない天体対象の一つである。次から次へと星雲・星団が視野の中に入ってくる。凄いと言う言葉の連続。そして圧巻はと言えば、、、Ω星団! 25cmで見たΩ星団の姿には絶句。細かな星粒の数々、M13なんて目じゃない。言葉で表現するのは難しいのでこれ以上の説明はしない。いや、できない。さて、右の写真を見ていただきたい。何の変哲もないΩ星団の写真だとお思いであろうが、この写真は何と、85mmレンズで撮影した写真である(右写真をクリックしますとトリミング無しの画像があります)。

オーストラリアで赤道儀を設置する。ここには北極星に代わる南極星がない。そこで下調べをして行ったのであるが、最初はやはり手間取ってしまった。ウミヘビ座のβ星、この星からたどって、、、約30分後に設置完了。しかし一旦解ってしまえば簡単、その翌日からは2〜3分程度で極軸合わせが完了できるようになる。そもそも、持っていった「月刊天文」の切り抜き記事、私の勘違いで1ページ分持っていかなかった、これが初日に30分もの時間を要した原因である。

5日間もの間、日中は時間を持てあましていた。ひさしぶりに時間が止まったかのような、長い一日を過ごすこともあった。そんな中、6月には太陽の食となる昼間の金星探しを楽しんでいた。自分の目のフォーカスが青空に合ってくれないため、そう簡単には探しきれない。しかし一旦解ってしまえば後は大丈夫。そこでちょっとお遊び、昼間の金星をデジカメでパチリ。180mmレンズを装着して撮影してみたら、ちゃーんと写っているではないか、、、これほど明るい金星なのだと、改めて感心する。

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