星雲星団観望へのいざない

星雲星団観望の世界
星関連の趣味にはさまざまな分野があります。このサイトではあくまで実際に星雲星団を見て楽しむという行為に限定している訳ですが、その他の分野については、niftyのスペースフォーラムなどを参考にされるとほぼ全ての分野が網羅されています。
星雲星団を観望することの楽しさについて考えてみました。まず、光学機器を覗き込むという行為になぜか人は引かれるものです。また、そこで見えるものが私たちの日常からかけ離れた世界であることがさらに人を引き付けるのかもしれません。もちろん、見える天体の形態が千変万化で目を楽しませてくれますし、どこまで見えるか、というチャレンジと、こんな物が見えた、という発見が人を引き付けるのではないかと推測します。さらにわすれてはならないのは、環境条件に変化があることです。空の状態や、体調にめぐまれて収穫の大きかった時は充実感を味わうことができるものです。このあたりは他の趣味にも通じる所で、困難や障害があるからこそ楽しみもあるのではないかと思います。

必要な器材は?
最低限必要なものは、望遠鏡とファインダと星図です。さらに本格的な楽しむためには、暗い空と、そこへたどり着くための移動・運搬手段がぜひとも必要になります。これだけあれば夜空に広がる大スペクタルの一端を垣間見ることができます。
星図を見るためにはある程度、星座がわからねばなりません。星座はランダムにちらばっている星をグループにまとめて認識しやすくする働きがあります。さらに、星図上のどこが見えているのかを確認するために星座早見板があると便利です。最低限の星座を知っていれば特に必要ではないでしょう。知っている星座から星図と見比べながら目的地へたどり着けます。
天文ソフトもあると便利です。ラップトップパソコンにインストールしておけば野外に持ち出すことができますが、そこまでしなくても、事前に自宅でどんな星座がでているのか、なにが見られるのかななど下調べに使うだけでもとっても便利です。作者は、この目的にステラナビゲータを使っています。
あと最も大切なのは、星雲星団を見たいという気持ちです。極端な話、やる気さえあればいかなる困難も乗り越え自力で天文趣味の世界を切り開くことができるでしょう。
それとガイドブックが欠かせません。旅行と同じで夜空にも見所があります。まずはガイドブックなどで気持ちを高めるとともに、今夜のターゲットを定めておく必要があります。旅行する場合でも、目的を定めずぶらりと出かけて、行く先々で新たな発見がある・・・というのは旅なれた人の話で、初心者が真似をすると、何も無い山の中で迷子になったりするのが落ちです。まずはガイドブックに従って色々と巡って見ましょう。そうするうちに自分なりの楽しみ方や、興味の対象、これを是非見たいという気持ちが湧いてくるものです。ガイドブックについては別項で紹介しています。
望遠鏡はどんなのが適しているでしょうか。星雲星団の観望を第一に考えるのであれば、少しでも大きなドブソニアンが最適です。ただし、写真を取りたい、追尾状態で惑星をゆったりと観察したい、ちょっと見で安定した星像が欲しい、大きい望遠鏡を保管する場所や運搬手段がない、自動導入をしたい、などの要求が強い場合は他の方式も考慮すべきでしょう。あと、接眼部の高さもチェックしておきましょう。30cmクラスでは接眼部に届かない事態が生じる場合もあります。望遠鏡というと金属製のいかにも精密機器、といったイメージが浮かぶかもしれませんが、眼視目的では必ずしもそのような器材が必要な訳ではありません。格安のドブソニアンでどこまで見えるのはこのサイトのスケッチをご覧ください。具体的なモデルの選択について、作者は十分な情報をもっていませんが、極端なはずれはそんなに無いと思います。広告もそれなりに参考になります。すくなくとも、眼視用として高い精度を全面に押し出した高価格商品がとんでもない物だったなんてことはめったにないでしょう(そんなことをしていたら商売にならなくなる)。事前に確認したいことをリストアップしてメーカなり販売店に問い合わせましょう。赤道儀?いりません。その分のお金で少しでも口径を大きくしましょう。10cm以下で見える星雲の数は限られてしまいますし、その見えかたはかなり貧弱なものです。最低15cm以上は欲しい所です。作者は68mmからスタートしましたが、このレベルから興味を持続させ、次のステップへ進む気持ちを醸成させるのはきびしいものがあります。ただし、小口径も使い方次第で、決して無意味ではありません。最近の超広視野アイピースと組み合わせ低倍率で天の川を流したり、大型の散開星団をめぐるのは楽しいものです(らしい)。但し、これはちょっとハイレベルな楽しみ方で入門の次のステップと考えた方がよろしいかもしれません。

障害となるもの〜導入
ガイドブックや星図で目標とする天体が決まればつぎには対象に望遠鏡を向けなければなりません。これが実は大変難しい事なのです。やってみればすぐわかりますが、月を見る場合でも鏡筒を向けただけでは視野に入ってきません。しかし、方法さえ知れば、決して難しいことではありません。具体的方法については別項で詳しく解説しましたので、そちらを参考にして下さい。

障害となるもの〜光害
年々、日本の空は明るくなってきています。こればっかりはどうしようもありません。街中で、ほとんど星が見えないような環境ではどうしようもありません。なんとかして移動手段を確保しましょう。郊外で3〜4等まで見える空であれば、工夫しだいで多少の救いがありそうです。淡く広がった対象は難しいでしょうが、散開星団や重星などを重点的に観望すると良いのでは?明るい環境でも口径の大きな方が良く見えることには替わりありません。ただ、迷光の影響を受けやすくなると思いますので、このあたりの処理が適切に成された器材を選択すると良いでしょう。星雲・星団ではありませんが、月・惑星も見所を知っていれば楽しいものです。やはり、星雲星団の観望には5等星くらいが見える空が欲しいものです。

その他
観測場所、防寒など、注意すべきことは他にもいろいろありますが、一般的な内容は天文雑誌などでも時々特集されていますのでそちらを御参照下さい。